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「コタキ兄弟と四苦八苦」1話ネタバレ感想。性格が正反対の不器用な兄弟が、ひょんなことから「レンタルおやじ」に!無茶な依頼に四苦八苦しながらも懸命に生きるさまを描く!

演技派として知られる古館寛治と滝藤賢一のW主演!
脚本は「逃げるは恥だが役に立つ」「アンナチュラル」などを手掛けた野木亜紀子。

最強の俳優&クリエイターが贈る、
真面目過ぎる兄と適当弟の人間賛歌コメディドラマです!

登場人物/メインキャスト

古滝一路(古館寛治)

真面目過ぎるがゆえにうまく生きられない兄。
予備校の英語教師だったが、現在は無職。独身。

喫茶シャバダバに通うことが唯一の楽しみで、
そこの看板娘・さっちゃんが気になっている。

 

古滝二路(滝藤賢一)

真面目な兄を見て、ちゃらんぽらんに生きてきた弟。

8年前、あることで兄から勘当されるが、
ひょんなことからまた古滝家に戻ってくる。

 

さっちゃん(芳根京子)

兄が通う喫茶シャバダバの看板娘。
天真爛漫で、何をしでかすかわからない一面も。

 

ムラタ(宮藤官九郎)

「レンタルおやじ」の代表。
あることをきっかけに、古滝兄弟にレンタルおやじの代理を頼む。

コタキ兄弟と四苦八苦/1話あらすじ

 

第一話「怨憎会苦(おんぞうえく)」

 

喫茶シャバダバにてコーヒーを飲みながら読書をする古滝一路(古館寛治)。

看板娘であるさっちゃん(芳根京子)をチラチラ見ながら、
何時間も居座っていました。

お会計しようと立ち上がってレジに行くと、さっちゃんの手にはバールが。

一路が問うと「お客さんの忘れ物です」と答えました。

 

家に帰った後、一路は家計簿と一緒に、
その日のさっちゃんの様子についてメモを書いていました。

この日は「過去最高クラスに会話が弾んだ」。

バールのことについて1~2分しか会話をしていませんでしたが、
一路の中では会話が弾んだことになっていました。



 

突然帰ってきたのは、勘当されたはずの弟・二路

 

「現代用語の基礎知識」という辞典を読んでいると、
ふと押し入れのふすまが開いていることに気づいた一路。

そっと開けてみると、そこには8年前に勘当したはずの弟・二路の姿が。

二路は持っていた鍵で中に入るも、
一路が帰ってきたため急いで押し入れの中に隠れたのだと言います。

 

悪びれる様子もなく勝手に家に入った二路を迷惑がる一路は、
何とか二路を追い出そうとしますが、
二路から「近所で事故を起こした」と聞かされ、急いで現場へ向かいます。

 

レンタルおやじ兄弟誕生

 

現場に向かうと、倒れた自転車と倒れた中年男性の姿がありました。

男性の名前はムラタ(宮藤官九郎)で、
なぜか徒歩だった二路よりも怪我をしていました。

何かと哲学的なことを言う不思議な男で、
「自分もUFOを見かけてよそ見をしていたし、大したことはないと大丈夫」
と言ってゆっくりと立ち上がります。

ただ念のため、病院に行って診てもらうから、
その代わりにこの後に果たすはずだったある「約束」を二人に託そうとします。

 

ムラタは1時間1000円の「レンタルおやじ」をしており、
鈴木静子(市川実日子)という女性と駅前で待ち合わせしているのだと言います。

仕方なく一路たちは引き受け、さっそく駅前へ向かいます。

 

静子の依頼内容とは

 

まずは二路が静子の元へ駆け寄りますが、静子に近づいた途端なぜか逃走。

次に一路が向かうと、そこには頭から血を流し、
それをタオルで押さえている静子の姿がありました。

 

しかし静子は怪我のことに触れることなく、
何事もなかったかのように喫茶シャバダバへ向かいます。

 

シャバダバへ行くと、後からしれっと逃げたはずの二路もやってきました。

静子はカバンから離婚届を出し、一路にサインを要求します。

静子は怪我もしているし、はたから見るとまるで
「DV夫が妻に離婚届を突き付けられている」ようで、
結婚すらしていない一路は焦るも、よく見ると要求されたのは証人欄でした。

しかし、学生時代にノートを借りに来た好きな女の子にさえ借用書を書かせ、
押印をさせたほど用心深い性格である一路は、
見ず知らずの人に自分の名前や住所を晒せないと首を縦に振りません。

そこで静子が「他のレンタルおやじ2人はすぐに書いてくれたのに」と呟きます。

証人欄は2ヶ所しかないのに、一路が3人目なら辻褄が合わないと気づいた一路は、
夫の記入欄もレンタルおやじが書いたものだと見抜きました。

超がつくほど真面目な一路は、「私文書偽造に加担はできない」と言い、
弁護士を目指していた頃に身に付けた法律的な知識を交えながら、
静子を諭します。

 

静子は実は夫から暴力を受けており、
自然に「死ね」という言葉が出てきたのだと言います。

一度口に出したことで次々と溢れてくる「真っ黒いもの」を、
もう自分では止められず、それなら殺してしまうよりは
何だってマシだと考えていました。

「一刻もあの人と同じ苗字でいたくない。顔も見たくない。
私は今日、これを出す」と言う静子の覚悟を見た二路は、
一路を押し退けサインをしました。

サインをしてもらえた静子は、報酬の1000円を一路ではなく二路に渡し、
飲み物代も自分と二路の分だけを払います。

「早く病院に行きなよ。頑張れよ」と声をかけた二路に静子は礼を言い、
そのまま店を出て行きました。



 

二路もまた離婚の危機に

 

静子が帰った後も、まだ偽造がどうだこうだと言う一路。

二路は「彼女は今日中に伊佐木になってやるって思い詰めていたんだ」と、
静子の思いを理解し、彼女が前に進めるようにと思いサインをしたのだと言います。

伊佐木というのは静子の旧姓で、二路は離婚届に書かれていたのを見ていたのです。

一路が気付かなかったことに気づいていたのでした。

 

二路は、レンタルおやじとして稼いだ1000円で再開を祝してのみに行こうと誘いますが、一路はまったく会いたいとは思っていなかったし、顔も見たくないほどでした。

すると二路が「有花(ゆか)にも同じことを言われた」と言い、懐から離婚届を出します。

妻の欄は記入が終わっており、後は夫の欄だけでした。

他人である静子のものはサインできるのに、と二路は笑い飛ばすのでした。

 

コタキ兄弟と四苦八苦・1話感想。兄弟がいかに正反対であるかが上手く描かれているドラマ。「深夜」らしさが見えた初回

 

W主演である古館寛治さんと滝藤賢一さん。

名前は知らなくても、顔は見たことがあるという方も多いと思いますが、
やはりバイプレーヤーとしていろんな作品に出られているだけあって、
二人のやり取りは安定感があっていいですよね。

また、シャバダバのさっちゃんを演じている芳根京子ちゃんもいい感じです。

さっちゃんが一路をDV夫だと勘違いして、
静子のために「別れてあげてください!」と言ってバールを突き付けるところは、
大人しそうに見えて意外に度胸がある子で驚きました。

HPには、何をしでかすかわからない一面もあるみたいなことが書いてあったのですが、
納得(笑)

そんな彼女が二人の安定したやり取りにさらに加わることで、
より愉快さが出ていいです^^

誰が真犯人なのかわからない!とか、誰と誰がくっつくのか気になる!とか、
そんなハラハラドキドキな展開は特になく、ゆるーく話が進んでいくこの感じ。

この枠のドラマらしさが出ていて、気兼ねなく見れるのがいいですね。



 

綺麗に描き分けられている兄と弟の性格の違い

 

メインの舞台は喫茶店と一路の家、
途中からは喫茶店のみのワンシチュエーションで喋るだけというシンプルなものでした。

そんなシンプルな中でも、「真面目で固くてサインを渋る」兄・一路と、
「何も考えずあっさりサインをする」弟・二路という、
二人の行動でしっかり分かるように描かれていたのも面白かったです。

「誰かがサインして鈴木さんを伊佐木さんに戻してやらなきゃ」と、
静子のためを思って言った二路の優しさにグッときました。

一路はとにかく真面目、真面目であるがゆえに融通が利かなさそうですが、
二路はいい加減そうだけど情に厚い一面があるんですかねー。

 

兄弟の変化に期待!

 

一路の性格って、生きにくいだろうなって思うんですよね。

自分もたぶんどちらかと言うと一路寄りの性格だと思うので、何となくわかる。

知識はないから、あんな法律的な説教とかはできないけど(笑)

変わって二路は、表面上は上手く人と接しそうだけど、
上手いがゆえに傷つけていることに気づかない。気づくのはきっと、ずっと後。

どちらも、不器用な兄弟。

このドラマは、そんな二人が依頼人を通して変わっていく・成長していくような
そんなテーマが裏にあるのかもしれません。

依頼を受けることで、一路は相手の気持ち理解しようとするだろうし、
兄にも奥さんにも邪魔だと思われている二路も、生きる勇気を得ていくのかも。

今後二人がどう変わっていくのか気になります!